かゆみの症状が出る性感染症の淋病と軟性下疳

かゆみや激しい痛みの症状が出る性感染症としては淋病や軟性下疳などがあげられます。淋病は淋菌の感染によって起こる病気であり、性行為によって感染します。男性が感染した場合の症状ははっきりしていて、尿道炎による激しい痛みがあります。尿道の違和感やかゆみなどが初期症状として出た後には、菌の増殖が速いため数時間ほどで痛みとなって表れはじめ、尿道の入り口が赤く腫れたり排尿時に激しい痛みが伴います。また黄白色から黄緑色の膿が尿道から出てきます。治療をせず放置するなどした場合には、菌は体内に入り込み、精巣上体炎や前立腺炎を発症して慢性化する場合もあります。女性が淋病に感染した場合には、性器のかゆみや腫れ、おりものが増加する場合があります。しかし大半の場合には自覚症状が全くありません。そのため検査で初めて感染がわかる場合が大半を占めます。妊娠中に淋病に感染すると流産や骨盤内感染症などの原因となる可能性があるほか、不妊や子宮外妊娠の原因となることもあるために注意が必要です。治療には抗生剤のセフトリアキソンなどの点滴や注射を行います。淋菌は耐性菌が出現しやすく、一度に死滅させないと再発し耐性を得てしまう場合があります。そのため完治確認試験を受けることが大切となります。軟性下疳とは、東南アジアや南米など海外で感染例が多く発生している性感染症で、軟性下疳菌の感染によって起こります。男女共に性器に豆粒程のこぶができて痛みの強い腫瘍となります。また太もも付け根のリンパ節も腫れと強い痛みが起こります。軟性下疳の症状があるとエイズウイルスに感染しやすくなると考えられており、注意を要する性病とされています。治療にはマクロライド系やニューキノロン系などの抗生剤を服用し、腫瘍には軟膏を塗ります。潜伏期間は短く、また激痛を伴うためにパートナーへ感染させる危険性は小さいと考えられています。